恒例の年末武道館公演。今年は”Flowers&Powerlight Tour 2011〜born-again〜”のファイナル・ステージでもある。
本人いわく「裏・吉井和哉」的なセット・リスト、つまりシングルよりもカップリングや「アルバムの7曲目みたいな曲」(笑)を中心に構成されたセット・リストだが、それが「今の吉井和哉を伝える」のには最高のラインナップということなんだろう。実際、演奏される曲はあまりきらびやかな印象はない、少しドス黒かったりヘヴィだったりするけれども、しかしそれでいながら重苦しく沈滞した印象を感じさせない、きりりとした印象のロック・ミュージックだ。
今年も照明が素晴らしく、今回はステージ両サイドのスタンド席にも機材を仕込むなどしてスケール感を感じさせ、またセット・リストの空気感を反映した黒光りのするような感じが印象的だった。
今年はフルアルバム1枚とミニアルバム1枚をリリースして、長いツアーも行うなどひと際精力的な印象だったが、それはMCでも語っていた通り、この10年ほどの間に模索していた自分の音楽の核であり、原点にあるものを見出せたという実感が彼を動かしていたようだ。確かに、この日の演奏でも、”これ以上でもこれ以下でもない俺”てな感じで真っすぐに音楽を突き出してくるその潔さと揺るぎなさがなんともかっこよかった。
1.Boran
2.無音dB
3.VS
4.Next Innovaior
5.煩悩コントロール
6.FINE FINE FINE
7.母いすず
8.ダビデ
9.HATE
10.クランベリー
11.RED LIGHT
12.ALL BY LOVE
13.バスツアー
14.嘆くなり我が夜のFantasy
15.マサユメ w/ダチョウ倶楽部
16.ビルマニア
17.LOVE&PEACE
[ENCORE]
1.星のブルース
2.MUSIC
3.FINAL COUNTDOWN
4.FLOWER